「生前贈与」いつまでさかのぼる?「3年→7年」

相続

暦年贈与の基礎控除(年110万円)は贈与税がかからないため、相続対策として定番でした。しかし相続が発生すると、相続または遺贈で財産を取得する人については、一定期間内の贈与が「生前贈与加算(持ち戻し)」として相続財産に合算され、相続税の計算対象になります。ここで注意したいのは、110万円以内の贈与で贈与税が発生していなくても、対象期間内であれば相続税の計算上は加算され得る点で、「非課税=相続でも無関係」ではありません。


2024年1月1日以降の贈与から、この持ち戻し期間は段階的に延長され、相続開始が2026年までなら従来どおり直前3年分が対象ですが、2027年は4年、2028年は5年…と1年ずつ伸び、2031年1月1日以降に開始する相続から直前7年分が対象となります。また、延長された4年分(死亡前4~7年目)については、合計100万円を控除できる仕組みが設けられています。


この改正により、死亡直前の駆け込み贈与による効果は小さくなりやすい一方、早い時期から計画的に贈与を継続する重要性が増しています。暦年贈与だけでなく、相続時精算課税など他制度も含め、誰に・いつ・いくら・どの制度で移転するかを全体設計することが、これまで以上に重要になります。

相続開始年(死亡年)持ち戻し対象(何年分さかのぼるか)対象となる贈与の目安(死亡時点から見た期間)追加の注意点
〜2026年3年死亡前1〜3年従来どおり(3年分)
2027年4年死亡前1〜4年4年目は「延長分」扱い
2028年5年死亡前1〜5年4〜5年目が「延長分」
2029年6年死亡前1〜6年4〜6年目が「延長分」
2030年7年死亡前1〜7年4〜7年目が「延長分」
2031年〜7年死亡前1〜7年以後「7年」で固定
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